【企画協力】京都リサーチパーク主催 “ふれデミックカフェ with 京都府立大学×産総研”
ふれデミックカフェは、研究者をお招きし、研究内容について観客参加型でディスカッションを行うサイエンスカフェ形式のイベントです。
今回は、関西におけるイノベーション創出を目指す新たな連携拠点「産総研・関経連うめきたサイト」との共同企画として、ゲノムをテーマに2拠点での同時中継で開催いたします。
大学との共同研究に関心のある方、事業化を目指す最新研究事例に触れたい方、事業化に向けた研究について意見交換をすることに興味のある方は是非ご参加ください。
<京都会場 登壇講師>
講師:福島 敦史 教授(京都府立大学 大学院生命環境科学研究科 植物ゲノム情報学研究室)
2003年奈良先端科学技術大学院大学で博士号を取得。その後、国立遺伝学研究所・博士研究員、理化学研究所・特別研究員、同研究員、同上級研究員を経て、2021年に京都府立大学に着任する。これまで植物インフォマティクス(情報学)研究、特に代謝統合ネットワーク分析手法および関連データベースの開発に従事。
講演テーマ:「植物ゲノム情報のいまとこれから」
◆先生からのコメント:
ゲノムとは、生物が持つすべての遺伝情報を指します。この情報はDNAに書かれており、近年、DNAを解読する装置の進歩により大量のゲノム情報が一度に得られるようになりました。しかし、解読したゲノムDNAが何を意味し、どのように機能するかを理解する「ゲノム注釈」は簡単ではありません。特に植物が作る有用な化合物は複雑な代謝経路をたどるため、ゲノム情報だけで全容を解明することもできません。本講演では、コンピュータを活用したゲノム情報解析や生命ビッグデータの利用法の概説と最新の成果とをご紹介し、これからの我々にとってのゲノム情報について議論したいです。
<大阪会場 登壇講師>
講師:迎 武紘 研究員(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
2017年長崎大学大学院医歯薬総合研究科で学位(薬科学)を取得。在学中に学振特別研究員DC2、その後、神戸薬科大学 特任助教を経て、2020年に国立研究開発法人 産業技術総合研究所に着任。これまでトランスジェニックニワトリを用いたバイオものづくり研究、特に組換えモノクローナル抗体の生産と産業応用研究に着手。
講演テーマ:「人工タンパク質生産のプロセスイノベーション〜ゲノム編集ニワトリによる組換えタンパク質生産(金の卵技術)〜」
◆先生からのコメント:
私たちはゲノム編集ニワトリを用いた組換えタンパク質生産技術を開発しました(金の卵技術)。これにより組換え抗体や酵素などの人工タンパク質を効率的かつ大量に生産することが可能となり、産業用途における幅広い応用が期待されます。
現在、ゲノム編集ニワトリを用いた高効率な組換え抗体の生産や、ニワトリ由来組換え抗体の低コスト検出技術への応用、さらには簡便な精製技術の開発などに取り組んでいます。近い将来、人工タンパク質を湯水の如く使い倒す時代が来る(かもしれません)。そんな未来を見据え、新しい人工タンパク質の利活用について、一緒に考えてみませんか。
概要
日時:2025年3月26日(水)17:00~18:30
会場:2拠点を中継いたしますので、ご都合に合わせてご参加ください。
<京都会場>京都リサーチパーク 西地区 10号館 1階 GOCONC
<大阪会場>グラングリーン大阪 北館 JAM BASE 4階 産総研・関経連うめきたサイト
<オンライン>ZOOMミーティング
プログラム(予定):
17:00~17:30 ライトニングトーク①:福島先生
17:30~18:00 ライトニングトーク②:迎研究員
18:00~18:30 ディスカッション・質疑応答
18:30~18:45 現地参加者のみの名刺交換会(各会場にて)