研究活動の要約
本報告書は京都政策研究センターが京都府と協働で調査研究を行った成果をまとめたものである。本調査研究のテーマは行政評価である。行政評価が地方自治体に導入されるようになってまもなく20年が経とうとし、各自治体が工夫をこらした評価制度を導入し、活用を図っている。行政評価は地方自治体にとって、住民に対してアカウンタビリティを果たすために重要であるし、市場部門とは異なり成果情報が得られにくく、かつ合意形成が重視されるために政策の革新や効率化や目的手段関係の合理化が図られにくい中でそれらを実現するために必要不可欠なものである。
こうした重要性や必要性を有する行政評価であるが、研究者からも実務家からも課題として指摘されているのが行政評価の職員負担である。行政評価に関わる業務を行うことが、行政職員にとって過重な負担となっており、行政評価制度の持続可能性を損なったり、行政システムの活力を奪っているということが、行政評価についての研究論文等で繰り返し触れられており、コンセンサスになっていると言ってよいだろう。
ところが、行政評価の職員負担については、重要な課題であるとされながらも、実証的な研究の蓄積が欠けていたのが実情である。行政評価に関わる者の多くが指摘する以上、行政評価の職員負担があること自体は疑いのないところであるが、その実態がどのようなものであるか、イメージや体験にとどまらない正確な知識の蓄積が求められよう。本研究では、京都府内の地方自治体で行政評価を導入しているところを対象とする質問票調査によって行政評価の職員負担の解明を試み、先進事例に対する面接調査を通じてその解決方策の探求を試みた。
採択年 | 2014 |
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対象地域 | 京都府全体 |
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ファイル | 行政評価の推進に関する課題についての研究~職員負担に着目して~ (PDF, 1 MB) |