【開催報告】2022年度春の桜楓講座 2

「昆虫が、植物に虫こぶを作る仕組みを解明する」

配信期間 7月4日(月)~7月13日(水) 

生命環境科学研究科 教授 佐藤 雅彦(さとう まさひこ)

虫こぶは、ある種の昆虫(虫こぶ形成昆虫)が作るコブ状の組織で、これらの昆虫は、虫こぶを餌に利用すると同時に、外敵や乾燥などを防ぐシェルターとして利用しています。虫こぶ形成昆虫は、何らかの刺激や物質を分泌することで、植物が通常形成することのない特殊な器官である「虫こぶ」を形成させると考えられていますが、虫こぶ形成機構を解明することは、非常に困難でありました。私は、モデル植物シロイヌナズナを用いて虫こぶ形成過程を解析する手法を開発することによって、虫こぶ構造の形成メカニズムの解明を行っています。本講座では、虫こぶがどのように作られるのか、昆虫が分泌する虫こぶを形成するための物質について平易に解説しました。