「木材からバニラを作る ー 科学資源としての木材」
配信期間 7月2日(日)~7月13日(木)
環境科学研究科 准教授 細谷 隆史
木材というと、建材や紙の原料として利用するものというイメージを持っている方が多いと思います。ですが、木材を化学変換することで様々な有用な化学物質を作り出すことが可能です。例えば、木材中に20~35%程度含まれるリグニンという成分からは、バニラの香りの成分であるバニリンを生産することが可能です。木材の積極的な利用は、SDGsが叫ばれる昨今社会において大きく期待されています。本講座では、リグニンからのバニリン生産に関する話を通して、石油や石炭に代わる新たな化学原料という、木材の持つ少し意外な側面をご紹介しました。