【開催報告】「京都府内自治体の脱炭素化を加速するための調査研究 」によるゼロカーボンカードゲーム開催(2/17)

【R6年度京都府立大学地域貢献型特別研究(府大ACTR)によるゼロカーボンカードゲームの開催報告】

研究代表者:公共政策学部 森下 正修 教授
「京都府内自治体の脱炭素化を加速するための調査研究 ―宇治市、福知山市、久御山町を対象として―」

□ 2025年2月17日(月) 13:30〜16:30
□ 本学7号館2F ラーニングコモンズ
「京府大で体験するゼロカーボンカードゲーム」

本学で博士の学位を取得されました木原浩貴氏(京都府地球温暖化防止活動推進センター副センター長・たんたんエナジー株式会社)をファシリテーターとしてお招きし、カードゲーム「2050カーボンニュートラル」が実施されました。本学の学生と教職員が政府や金融機関を含む12業種に分かれて、業種ごとに異なる目標達成が課されてゲームがスタート。目標の中にはカーボンニュートラルを直接的に意識しなくてもよいようなものが含まれ、それがゲームを複雑にします。また、企業側の動きとは別に社会変動もあるため、自身の目標達成に直線的に進むのが必ずしも最善手ではなく、現実社会のように業種の枠組みを越えた交渉がポイントになります。1ターン目は静かに進みましたが、ターンが進むにつれて次第に熱を帯び、最終4ターン目には互いの思惑が錯綜する様は見応えがありました。
参加者の感想としては「とても楽しかった!」というものが多く見られました。以下はKIRPからの参加者の感想です。

『それぞれのステークホルダーに分かれての利害調整を試みたのですが、立場が違うと、なかなか、合意形成は難しいことが分かりました。ゼロサムゲームではなく、プラスサムゲームのリアルな交渉現場を少し体験できました。』

『カードゲームを通じて、脱炭素の仕組みを理解することができる、とても奥深い体験でした。第3ターンまでカードを出すことができ、各ターンの間には他のチームとの交渉や情報交換を行いながら、次に出すカードを決めていきます。この駆け引きこそが、このゲームの重要なポイントだと気づいたのは、ゲームが終了してからでした。
同じカードを出す場合でも、タイミングが重要であり、他のチームと同じカードを重ねることで、より大きな効果を発揮します。このことを踏まえ、もう一度同じゲームに挑戦すれば、さらに多くの二酸化炭素を削減できると感じました。このカードゲームを通じて、脱炭素社会をより身近に感じることができ、一人ひとりの意識向上につながる良い機会となりました。』

カードゲーム「2050カーボンニュートラル」は予備知識がなくても始められ、楽しみながら能動的にカーボンニュートラルを考えることができますので、今後のキャリア教育の一環として取り入れるのがよいかもしれません。