センター関係者メッセージ

センター長

岩崎 雅史(生命環境科学研究科 准教授)

私が地域研究に初めて挑戦させていただいたのは2018年春のこと。ACTR(京都府立大学地域貢献型特別研究)の応募に際して、社会科学の門外漢である私などが手を挙げると迷惑では?と随分葛藤した記憶が今でも鮮明に思い出されます。そのような勇気を振り絞っての一歩から早や6年。歴代のKIRP(京都地域未来創造センター)メンバーをはじめ、市町村職員の方々や地域の皆様からは数え切れないほどの心温まるご支援をいただき、思いがけず9件もの地域研究に関わらせていただきました。

 打ち寄せる波が海岸線を変化させるが如く、世界的な変革が地域にまで多様な変容をもたらす現在社会。そのような中で、これまで以上にKIRPに求められるのは、地域課題がもつ多様性の1つ1つに対して柔軟かつ誠実に向き合う姿勢です。地域における学術成果の社会実装は全国的な重点課題の1つでもあるため、学術面においてもKIRPが果たすべき役割は今後大きくなると感じています。個人の立場ではひき続き地域課題に挑むフィールドプレイヤーとして、センター長の立場では地域と大学の架け橋となって双方の発展を下支えするマネージャーとして努めて参ります。

副センター長

上杉 和央(文学部 准教授)

副センター長を仰せつかりました上杉です。どうぞよろしくお願いいたします。

今年度、京都府立大学は学部体制が大きく変わり、新しい姿「シン・府立大」(!)となりました。時を同じくして、KIRPでも岩崎センター長の就任をはじめ、メンバー交代に伴う変化がありました。「シン・府立大」において、「シン・KIRP」はどのような役割を担っていくことができるでしょうか。公立大学において、地域貢献は重要な位置を占めることは間違いありません。そうであれば、考えるべきはどのような地域貢献が府立大らしく、またKIRPらしいのか、といった点なのでしょう。社会の変化とともにこうした点は刻々と変化していくものであり、従来の形で満足する姿勢ではダメかもしれません。これまでの活動の核「心」を忘れずに、革「新」的な気持ちも持ちつつ、「シン・KIRP」の運営に参加したいと思います。

企画調整マネージャー

岩松 義秀(公共政策学部客員准教授)

私たちを取り巻く社会経済情勢は、少子高齢化・人口減少をはじめ、未曾有の災害、新型コロナウィルス、国際的な紛争など、先を見通すことが難しい状況にあります。そのような中で、地域は重要な役割を担っていると考えますが、地域が持つ課題も多種多様にあり、これらを解決していく必要があります。その一つとして、大学における研究の成果を地域に還元することによって、地域課題を紐解いていくことができないか、また、大学と地域が連携し、創発を行うことによって、地域にイノベーションを起こし、地域経済の発展に繋げることができればと考えています。新体制においては、研究分野や専門領域の異なる研究者、コーディネーター、研究員が、英知を絞り、例えば異なる研究を組み合わせるような学際的な視点を持って、大学と地域が連携・創発することによって、地域のイノベーションを導いていきたいと考えています。