刑事施設出所者の地域社会での居場所づくりにおける更生保護施設の役割の検討

研究活動の要約

「誰にとっても住みよい街」は、その地域の成熟度の高さの表れとも言えますが、その評価にあたって大きなポイントになるのが、この「誰にとっても」の「誰」にどれほど多様な方々を含んでいるかという点です。普段あまり意識することがないかもしれませんが、社会には、仕事、家、家族、健康等に恵まれている方々ばかりがおられるわけではありません。何らかの手助けを必要とする方や、まず「排除されないこと」を必要とする方もおられます。こうした方々にとって住みよい街は、多くの方にとって住みよいものとなると考えられます。
本研究では、罪を犯して刑を終え、「今までとはちがう新しい生き方を始めようとする人たち」を地域でどのように支えていくことができるのかについて、更生保護施設の役割を中心に検討しました。更生保護施設は、刑務所等を出所して住居を確保できない方等が数ヶ月間入所し、就職活動等に取り組む民間施設ですが、この施設(盟親)の元利用者、施設職員、近隣地域住民などにインタビューを行いました。更生保護施設に関する理解と認識の現状や、施設の元利用者、施設職員、近隣地域住民のそれぞれが思い描く、「更生保護施設およびその利用者に対する理解と支援のあり方」について把握すると共に、それに向けて今後求められる取り組みについて検討しました。

採択年2017
対象地域京都市
種類
キィワード
ファイル刑事施設出所者の地域社会での居場所づくりにおける更生保護施設の役割の検討 (PDF, 312 KB)