研究活動の要約
琴引浜の動植物の調査を実施して,生態系の状態および課題の把握につとめた。花粉や小動物を餌とするハチ類(捕食寄生バチを除く)45種以上、および海浜に特化した希少種を確認し,その中に全国的に絶滅が危惧されるハチ3種と世界で初の新種ハチ1種を認めた。これらのハチ相から,豊かな海浜植生と砂地環境を礎とする独自で豊かな生態系が琴引浜に形成されていることが理解できた。また、海浜植物ビロードテンツキの琴引浜の集団は遺伝的に独自な性質を内在した集団であることが,形態および遺伝解析によって示された。これらのことから,琴引浜が価値の高い自然景観を保有することを明らかにした。これを観光(産業)および学習(文化)資源として賢明に活用し,今後の保全利用をすすめるためには,ハイネズやマツ類,ならびに外来植物の管理が重要であると考えられた。
採択年 | 2013 |
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対象地域 | 京丹後市 |
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ファイル | 琴引浜の景観と観光資源動植物の保全に関する基礎的研究 (PDF, 215 KB) |