木製治山ダムの維持管理手法の開発-周辺環境が部材の強度低下に与える影響-

研究活動の要約

間伐材など森林資源の有効活用の一つとして、京都府では、公共土木工事での木製土木構造物の設置や、公共建築物の木造化などに取り組んでいます。その中の一つに木製治山ダムがあります。これは、これまでコンクリートで造られていた治山ダムのうち、小規模なものについては、木や石など環境にやさしい材料で造ろうという取組みであり、渓流の流れを緩やかにする等の目的で設置されています。木製治山ダムは木枠の中に石が詰めてある構造をしていますが、木枠部分は年数が経つと腐って弱くなるので、定期的な点検が必要です。そこで、木製治山ダムの点検手法等を記載した維持管理指針の作成を目指し、今回、木製部材の残存強度調査や、ピロディン※1等の調査機器を用いて木製部材の残存強度を予測する手法の検討、気温等周辺環境が木製部材の強度低下に与える影響調査などを行いました。

※1:ピロディンは直径2.5mmの針状の金属棒をバネの力で部材に打ち込み、その打ち込み深さを見ることで腐り具合等を判断する機器です。

採択年2013
対象地域京都府全体
種類
キィワード
ファイル木製治山ダムの維持管理手法の開発-周辺環境が部材の強度低下に与える影響- (PDF, 288 KB)