高品質柿渋の安定供給を目指した原料天王柿の生産と品質向上の技術開発

研究活動の要約

本研究は3つのパートから成っており、柿渋の生産量を増大させるために柿渋原料柿である天王柿の本苗木の増殖法を検討する課題の研究、従来法で製造された柿渋の品質を改善するための課題の研究、研究成果および柿渋関連の文化や技術を広報する活動、から成っている。
1) 原料天王柿の生産を向上する目的で、接ぎ木本苗の生産の拡大を目指した技術開発を検討した。
樹齢25年の天王柿の成木から元気のいい徒長枝、分枝を採取して、挿し木繁殖を試みた。合わせて、天王柿の種子から実生苗を育成した。(実験実施者本人が事故により死去したため研究は途中で中断した。)
2) 市販の発酵式柿渋の刺激的異臭の除去による柿渋の品質を向上されるための技術の開発を試みた。
先ず異臭の効率良い抽出方法と主成分の同定を詳細に検討した。異臭の強度の異なる3種類の市販の柿渋を比較・分析した。
3) 発酵式柿渋のゲル化防止技術の開発を予定していた(2年目)。
4) 粉末柿渋の食品としての利用の検討を予定していた(2年目)。
5) 京都府山城地域の一般市民、学生などに柿渋・カキタンニンに関する知識と技術をより深めてもらう目的でホームページを開設して、情報提供を行った。
6) 京都府南部の柿渋関連産業の活性化のために、一般市民、学生、柿栽培者、柿渋製造者、柿渋利用者などを対象に講演会を開催して、情報交換、意見交換を行った

採択年2014
対象地域京都府全体
種類
キィワード
ファイル高品質柿渋の安定供給を目指した原料天王柿の生産と品質向上の技術開発 (PDF, 505 KB)