ITデータを活用した森林管理手法の高度化・合理化に関する実証的研究

研究活動の要約

森林は適切に管理することにより、経済的側面のみならず公益的・社会的側面を十分に発揮することができる。近年、森林を管理する方法は急速に進化・発展を遂げており、例えば、航空機から地上をスキャンして地域の森林資源量を把握する「LiDARデータ解析」や携帯用地上レーザーを用いて森林の内部の3次元画像を取得して解析する「地上レーザスキャナー」といった方法が実用化されつつある。
本研究の連携機関である京都府京丹波町では、平成27年度に町内全域について町独自の予算でLiDARデータを入手し、また住友林業株式会社が開発したALSデータを利用した「森林資源量解析システム」を京丹波町森林組合に導入している。しかし、これらのデータやシステムは導入されて日が浅いため、十分活用されているとは言い難い。本研究では、航空レーザー測量や地上レーザー測量等により取得された高度なIT技術を森林管理現場へ応用することを目的とし、そのために、①京丹波町のLiDARデータを用いた基礎解析、②同町内の試験地において地上レーザスキャナーデータを新規に入手、両ITデータを用いた解析を実施した。平成28年度では、スギ林分を対象として地上レーザスキャナーデータを取得、相対幹距の推定、地位指数分布図の作成等を試みた。そして、平成29年度では、さらにヒノキ林分において地上レーザスキャナーデータを取得し、これまでの解析に加え、平均樹高比較、エオコトープ別平均樹高といった新たな解析も行った。

採択年2017
対象地域京丹波町
種類
キィワード
ファイルITデータを活用した森林管理手法の高度化・合理化に関する実証的研究 (PDF, 505 KB)