京都における歴史的景観の背景としての森林景観の移り変わりと保全ー府下各流域における重要文化的自然的景観の保全

研究活動の要約

平安京が794年に造営されて以来、明治維新まで千年以上にわたって都が置かれていた京都の自然景観は、長い時間の流れの間に,様々な社会の状況に応じて,大きく変貌してきた。その中でも特に,平成21年度に都市部では初めて国の重要文化的景観に選定された宇治橋を中心とする宇治川周辺ついて,堆積物の分折,絵図,古写真,空中写真などの解析によって,1200年間の植生景観の変遷を明らかにした。平等院創建前には,カシ類を中心とする照葉樹林であったが,10世紀にはアカマツ林へと大きく植生景観が変化した。江戸末期まで,マツ類と低木林を中心とする植生であった。1960年台の燃料革命以降,常緑広葉樹のシイが増加したが,松食い虫(マツ材線虫病)の蔓延によって,さらに,シイ林が拡大し,現在の宇治橋周辺の植生景観が形成された。このように植生景観の変化は,時代ごとの資源利用方法や自然環境の変化と密接に関係していた。

採択年2009
対象地域未選択
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