研究活動の要約
蒔絵などの漆芸に使われる漆は、縄文時代から使われている天然塗料で、日本独自の伝統文化として発展してきた。漆液は、ウルシノキの樹液から作られる。しかし、日本で使われる漆の98%は中国からの輸入であり、国産漆は非常に貴重なものとなっている。本研究では、DNAの遺伝情報を基に優秀なウルシノキを選抜するDNAマーカーの開発を行ってきた。これまでに、国内各地のウルシノキのxx種を判別するSSRマーカーを開発することに成功した。また、中国産と日本産のウルシノキを葉緑体ユニバーサルマーカーを使って判別する技術開発を行い、日本のウルシノキと中国のウルシノキが遺伝的に異なることを明らかにした。また、これらの成果を、NPO法人丹波漆とともに、東京の日本科学未来館で開催されたサイエンスアゴラにおいて展示発表を行った。科学と伝統工芸のコラボ企画として好評で、丹波および京都の漆技術の宣伝にも役立った。
採択年 | 2013 |
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対象地域 | 京都府全体 |
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ファイル | 丹波漆を再興するための総合戦略 (PDF, 654 KB) |