京都産木質ペレットの新規用途の開拓と有用性の検証

研究活動の要約

京都市では、市域面積の約4分の3を占める森林の保全と林業の活性化を図るため、木材の需要拡大に取り組んでいる。その一環として、未利用間伐材などから製造される木質ペレットの燃料利用を推進している。しかしながら木質ペレットの消費量は伸び悩んでおり、新規用途の開発などの何らかの打開策が待たれる。一方、製材工場の残った木材(端材)を有効利用して低コストで木質ペレットを製品化できれば、消費拡大につながる。そこで、本研究では、端材から作られる端材ペレットの製品化の検証を行い、また燃焼により発生する木質灰の肥料としての効果を検討し、現状で処理費の発生している灰を、逆に肥料という資源として有効利用する方法を明らかにすることを目的とした。まず、端材ペレットの性状解明のため、成分分析および実際にペレットボイラーで使用できるか燃焼試験を行った。次に、植物成長量試験においては、土壌に木質灰を混合させたものとさせないものを用意し、ポット試験においては12樹種で約1か月おきに幹の直径と樹高を測定した。また、野外試験においては3樹種について、実際の植物の成長に与える影響を明らかにした。

採択年2018
対象地域京都市
種類
キィワード
ファイル京都産木質ペレットの新規用途の開拓と有用性の検証 (PDF, 446 KB)