京都府産宇治茶の独自性と優位性を確保・発展させるための茶の優良形質に関する遺伝的・栽培生理的研究

研究活動の要約

宇治茶は、抹茶の原料である碾茶(てんちゃ)や玉露といった高級茶に特化しているのが特徴ですが、その独自性を客観的に示したデータは多くありません。例えば、京都では宇治茶にとって優れた形質を持つ茶株が選ばれて来ましたが、それらの形質がどのような遺伝的要因によって調節されているのか良く分かっていません。また、宇治茶栽培では、被覆栽培という手法で碾茶や玉露を生産しています。しかし長期間にわたる過度の被覆栽培によって、茶樹がストレスを受けて弱体化し収量低下が問題となっています。
そこで、以下の2つの点から研究を行いました(図1)。
(1) 宇治茶の持つ優良な形質をつかさどる遺伝子を解明する基礎的データとして、形質に関わる遺伝子の分布を明らかにする遺伝子地図の骨格を作製しました。また、茶の系統のDNA分析を行いました。
(2) 被覆栽培した茶樹で、新芽の収穫後に残った葉(古葉)が、どのようなストレスを受けているかについて調査を行いました。

採択年2018
対象地域京都府全体
種類
キィワード
ファイル京都府産宇治茶の独自性と優位性を確保・発展させるための茶の優良形質に関する遺伝的・栽培生理的研究 (PDF, 346 KB)