夜久野末窯跡群を中心とした地域の文化遺産・地質の調査と活用

研究活動の要約

　福知山市夜久野町にある夜久野末窯跡群は、古代の須恵器窯跡として、その重要性は早くから指摘されていたものの、これまで十分な調査がされてこなかったため、改めてその評価をおこない、活用に向けた指針を得ることが課題になっています。昨年度より窯跡について実地調査をおこない、その分布を把握するとともに、立地の特徴を検討しました。とくに、なぜそこに窯が築かれたのかを知るため、窯周辺地質についても調査をおこない、良好な粘土の分布範囲に重なることが明らかになりました。このほか、長者森古墳など周辺の古墳についても、出土資料の再検討に加え、写真測量による三次元モデルを作成し、将来の活用に備える準備をおこないました。